日々勉強が必要…(パート2)
以前このトピックスの記事で、空地や空家をお客様自身が見つけられては、売却しないかどうかを持ち主に聞きに行くという特別な物件探し方法をご紹介したと思います。
そういった形の依頼で、ある希望物件の所有者の弟さんにお会いし、売却されないかどうかをお尋ねしたら、「今現在の登記名義は,自分の姉になっていて、高齢で今は病院に入院していて,入院費の支払いやその土地の管理を任されているのでそろそろ売却も考えている」と言われました。 しかし、登記名義人ご本人と直接お話できない事とか、売却価格に関しても弟さんは当時の近隣の相場よりも著しく高く考えて見えたので、残念ながら商談は不成立に終わってしまいました。
それから1年が経ち、ある日その方から突然連絡が入り、「あれから姉が亡くなり、私に相続登記を済ませたので正式に売却をしようと思っている」と言われました。 1年ぶりにお会いして売却価格(わりと値打ちでした)や販売方法を打ち合わせした後、早速その当時の依頼人に連絡をしましたが、何とびっくり、先月他で土地を見つけて契約をしてしまったとの事でした。非常に残念だと思いましたが、その売主さんも、1年も前にお会いした事を、覚えていただいていて、今回声をかけてもらった義理堅い人なので何とか他に販売する方法はないかと考え、まず、物件の両隣の方(今回のミソ①)に紹介してみようと訪ねてみました。片方の家の方は、今すんでいる家は社宅になっているので、隣の土地を購入するつもりはないと言われましたので、もう片方の家にも訪ねたのですが先立つものがないとの事でお断りされてしまいました。
今回の物件そのものは、人気地区だし、小学校やバス停、公園が近くで南向きとよい条件が整っているのですが、唯一間口が、少し狭い土地なので、両隣の方のどちらかの方に購入していただければと、期待していたのでまたまたがっかりでした。
しかたがないので自社の折込チラシを作って幅広く買い客を広めようと思い、チラシの掲載日の前日に、現地に売り地の案内看板を設置(今回のミソ②)し、販売の準備が整い、その翌日折込チラシが掲載されました。 早速朝一番で地元の業者さんから、「希望されているお客さんがいるから、契約をすすめたい」との連絡をいただき、アッという間に売れてしまって、他のお客さんからの反響を待つひまもなく、契約日時等の打ち合わせが終わりました。
その翌日、今回の物件の現地看板を見た人から、問い合わせがあって、検討したいと言われましたが、昨日売れてしまったと伝えたらとても悔やまれました。 実は、その土地のすぐ裏(北側)に住んでいる方だったのです。その方も昨日のチラシには気が付かず近所なので散歩していたときに、看板が立っていることに気が付いたとの事でした。 だからと言って、前日に客付けをされた業者さんにしりぞいてもらう訳にはいきません。他業種とは違って、不動産業界での同業者というのは、ふだん物件情報を互いに流通させているよきお客さんとも言える訳ですから、そんな調子にはいきません。
ですが、今回のミソ①の時に、両隣の方だけに紹介するのではなく、物件の隣接する全ての方に紹介するべきだった事と、今回のミソ②でもう少し早めに現地看板を設置すべきであったという 2点が今回の反省点であったので、今後、改善していきたいと思ったわけです。
今回は、何か私の後悔話をしているみたいですが、不動産の売買というのは、ドリームゲートのようなスマートで洗練された情報流通だけで成り立っている部分はまだまだごく一部で、結局営業の足と知恵で成り立っている部分が多いということをお知らせしたかったわけです。 そういった「最前線」に踏み込んで、よりよい物件を手に入れるためには、ぜひ当社の営業担当をもっともっと積極的にご活用願いたいと思うわけです。疑問な点やより詳しい物件探しの条件など、どしどしお申し出ください。
最近の傾向としては、買い手の物件を吟味する目が肥えてきて不利な条件を抱えた物件には見向きもしない代わりに、優良物件に商談が殺到する傾向がより強くなってきました。
そういう場合価格交渉をしても、以前に比べて商談が難しくなってきましたので、気に入った物件が出た場合には、早めに商談をすすめていただいた方が無難だと思います。
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