契約 3日前の恐怖…
先日、中古住宅を売買することになり、隣地の方の自宅へ行って、境界の確認をしました。
その晩は、ご主人がみえて、いろいろ話をしました。 その中でも、今回、売買する物件の事をそのご主人が、「ころころと所有者が変わりますね」と言われ、私もある程度の事情は、知っていましたが、「でも、特に何も問題はありませんね?」と念を押してみたところ、そのご主人が「実は、まだ誰にも言っていない事がある。それは、前の所有者の父親が、今回、売買する建物の中で、首吊り自殺をした」と言うのです。
その話を聞いて、私は、あ然としてしまったのですが、そのご主人には、「この話を聞かせてもらえて、逆に有り難かったです。」と言い残して帰ったのです。 しかし内心では、契約日の3日前と言うこともありましたが、残念だけど、この事実を知ってしまった以上、買主に、告知をしない訳にはいかないので、間違いなくキャンセルになると覚悟をせざるを得ませんでした。
残念だと思う反面、私もあの建物の中に入った事があるので、どこの部屋なんだろうな~?何ていろんな想像をしてしまって、とても寒い思いをしました。その後、買主に告知する前に、事実関係をきちんと調査しておこうと思い、現在の売主(業者)に確認しました。 その売主(業者)も、以前の所有者から下取った物件だったみたいで、一度その所有者に聞いてみると言われたので、返事を待つ事にしました。
その結果、そのような事実はないと売主(業者)から、連絡が入ったのですが、それは、嫁いできた若奥さんが言っている事が分かったので、私は、若奥さんが嫁ぐ前の事でその事実を家族から知らされていないかもしれない可能性があるので、ご主人か、母親には、確認出来ませんかと言ったら、売主(業者)が、そこまで言われるのであれば、私を連れて、直接、前の所有者に会ってもらって、本人の口から、聞いてもらえないかと言われたので、契約日の前日でしたが、売主(業者)と同行して、本人に会って話を聞くことにしました。
それによると、父は、以前から、病気がちで、亡くなる前から数回にわたり、自宅に救急車が来ていたし、亡くなった日の晩、誰もいない時に、体調が悪くなって、自ら、病院に行こうと車に乗りかけた時に倒れたとの事で、自宅の中で、自殺したという事実は、全くなく、逆に誰がそんな事を言っているのかと、ご立腹の様でした。
こちらとしても、この様な話を聞いた以上、黙って次の買主に売買する訳にはいかないので、事実関係だけ知っておきたかったと謝罪しましたが、その方も、町内のお付き合いは、全くなく、死因に関しても誰も知らないし、当時、そこへ警察も来たんで、そう思われても仕方がないかも…。と言われたので、そこで初めて、事実が判明し、買主には、何も告げる事もなく無事、契約をする事が出来ました。
今回は、隣地の方の不実な情報に、これだけの関係者が振り回されて、とても迷惑をしましたが、正確な情報を知るためには、どのような事でも、やらなくてはいけないという責任感を、これからも持ち続けたいと思いました。
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