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タブー連発!?
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タブー連発!?不動産業界の舞台裏
アメリカン不動産業者 視察道中膝栗毛(3)

オープンなアメリカ、クローズなニッポン

話はまたそれますが、実はこの視察、本当なら日程がちょうどアメリカ同時多発テロ事件の頃とだぶっている所だったんです。それがメンバーの都合で6月に変更となり、今回の難を逃れることができ、胸をなで下ろしている今日この頃です。

さて、視察の3日目、4日目は現地のリゾート分譲を見に行ったり、著名な建築家の家を見に行ったり、シリコンバレーに行ったりでご報告するほどの内容では無いため、いきなり最終日に視察したアメリカの不動産流通機構(ネットワーク)のお話。

まず、日本の不動産流通機構のことを簡単に説明しますと、流通機構は国土交通省が指定した公のネットワークです。
売主より売却依頼を受けた物件は、基本的には流通機構のネットワーク(通称レインズ)に登録します。
しかし、このネットワークは完全に閉鎖型であり、一般の人がこの情報を目にすることはありません。

それに対して、アメリカの公の流通機構は、開放型。つまり、インターネットを通じて不動産業者の物件情報を業者と同じように一般の人が閲覧できるのです。
さらに、日本の流通機構の物件情報は、文字情報だけで、例えば、物件の地図や間取りが知りたい場合は、情報元の業者まで電話して直接取り寄せしなければいけないのに対して、アメリカでは、インターネット上で地図も間取りも、なんと内部の写真までが日本からでも見れてしまうのです。
実際、不動産を探している人にとってこんなに便利なことは無いでしょう。不動産屋からわざわざ資料を取り寄せたりする事や、売主に気兼ねしながら屋内を見せてもらったら、全然想像と違って失望したりする事がまったく無いからです。

こうして比べてみると、なんで未だに日本は面倒な閉鎖型の流通機構を採用しているのだろうと一般の人ならずとも思うのは当然ですが、その辺の話は下にまとめてみました。



日本が閉鎖型の流通機構になっている理由

アメリカの不動産流通機構が開放型に対して、日本の流通機構(レインズシステム)が閉鎖型で、 不動産業者以外には物件情報を開示しない仕組みになっている。と書きましたが、 今回はなぜ日本では閉鎖型の流通機構になっているかをご説明します。

① 仲介の中立性が守られづらい。
通常、不動産取引を行う場合、売主側、買主側双方に仲介業者が付き、それぞれの立場で売手、買手の利益を業者が守ろうとするのに対して(A)、解放型の場合は、売主業者しか介在しない(B)ので、買主が不利になる恐れがある。

A.(閉鎖型の場合の情報の流れ)例:日本
売主 → 仲介業社 → 流通機構 → 仲介業者 → 買主

B.(開放型の場合の情報の流れ)例:アメリカ
売主 → 仲介業者 → 流通機構 → 買主

※参考までに、アメリカは、Bの開放型を採用しているが、買主が物件を購入する際、買主代理人(バイヤーズエージェント)を立てて買主代理人に交渉を依頼する。

② 売主が情報開示を拒むケースが多い。
日本では、不動産を売却することに後ろめたさを感じる売主が多く、できるだけ売却することを隠そうとする為、情報開示できないケースが多い。

③ 不動産業者の高齢化。
不動産業者の高齢化(平均年齢60才以上)により、パソコン、デジカメ等に対応できない。

いずれにしても、近い将来は、日本においても、流通機構が一般に開放されることは間違いないと思われます。
もともと、不動産物件情報は不動産業者のものでなく、買主のものなのですから。
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