不動産購入トピックス

そっと教える!
知っ得テク・知識

タブー連発!?
業界の舞台裏
担当者がそっと教える知っ得テクニック・知識
売買代金(残金)と権利証とは引き換え?

はじめに、売買取引の流れを簡単にご説明します。

①購入物件が決まったら物件の重要事項説明をします。
②売買契約をします。


通常取引業者の事務所に売主・買主の当事者に(もちろん当社の担当も)集まってもらい、手付金(一般的には売買価格の10%~20%)を直接売主に支払っていただきます。

③買主の融資申込み先の金融機関に前記②のメンバーに司法書士(登記の代書人)が加わり、残金を支払っていただいて引渡しを受けます。

その際、残金を支払えばその場で権利証(A)を引き換えにもらえる、という大きな勘違いをされたお客様がみえました。権利証(A)は引渡しの時に司法書士が確認し、必要書類といっしょに法務局へ所有権移転登記申請(不動産の名義変更)をします。実際買主へ名義変更されるのは、法務局での事務処理(約1週間)が終わってから、新たな権利証(B)が出来上がるわけです。

では、前述の権利書(A)はどうなるの?とおもわれるかもしれませんが、法務局での事務処理の際に移転登記の終了印が押され、名義変更が終わったとたんに効力を失ったゴミになります。その、他人名義の権利書(A)をあるお客様(買主)は何千万円というお金と引き換えに欲しいというのです。わたしもまったく理解できないわけではありませんが、仮に残金と引き換えに権利証をお渡ししたらどうなるでしょうか?答えは、自分で法務局に届けない限り永遠に名義変更が行われないどころか、自分の所有権を第三者に主張できないということです。

そのお客様がどうしてそのような話をされたかというと、はじめは親さんから「お金は権利証と引き換えに渡すものだ」と忠告され、わたしの方へ問い合わせがあってご説明したのですが、翌日、ご主人の勤務先の社長にも相談されたらしく、そこでも親さんの時と同様に忠告されたということで、またわたしの方に再度問い合わせがありました。もちろん、通常の取引の段取りを何度も説明させていただいたのですが、それでもまだ半信半疑という感じだったので、最終的には『結果オーライにしますのでわたしにお任せください』と伝えたら、やっと安心され、無事引渡しを完了することができました。



妥協も良し悪し? | Page 55 of 65 | 不動産の若年取得と相続税
イメージ

PageTop