売り主様とのご交渉、ここがポイント!
不動産取引では、ほとんどの場合、見ず知らずの他人同士が大きな資産をやりとりします。これは、考えようによっては相当特殊な行為と言えると思います。 だからこそ、現地見学のマナーのみならず、価格や条件交渉時のマナーも大変重要なものなのです。
「条件は厳しいが信頼のおける相手」と「条件は好都合だがまったく信用できない相手」。皆さんなら、そのどちらと取引したいと思われるでしょう? もちろん、前者と思います。それに加えて、物件の売り主様は、ほとんどが買い主様と同じ不動産売買の素人なのです。販売業者やメーカーと交渉するつもりで交渉しても、有利な条件は引き出すことはできないとみていいでしょう。
売り主様が思わずうんざりしてしまうような交渉は、いい物件をいい条件で手に入れるためには絶対に避けなければならないのです。 以下に、交渉時における悪い例と良い例を簡単に挙げてみました。
× 価格の交渉を口頭で相手の顔色を見ながら行う ○ 価格交渉は、書面でしっかり条件も追記の上、責任をもって行う
× 交渉の前に何も準備をしていない ○ 交渉前に、資金や意見調整などの準備を万端ととのえて臨む
× いっぺんに言わず、後でアレコレと条件を付け加える ○ 相手方がこちらの条件を受けて「売る」と意思表示した後は条件を追加しない
× 自分の都合だけを押し付ける ○ 契約の日取りや手付金の金額、引渡し予定日など、お互いに都合を合わせて柔軟に対処する
× 自分でやるべきことまで売り主に要求する ○ 引渡し時の掃除の程度など、よくわからないことは全て業者を通して調整する
× 一度決めたことを簡単に撤回する ○ 一方的に契約の日時を変更するなど、一般の販売業者やメーカー相手なら許される行為を売り主に対しては絶対に行わない
いかがでしょう。売り主様も買い主様同様、いろいろな日常と折り合いをつけて不慣れな取引に参加してくださっている、という認識さえ持っていれば、当然のように判断できることばかりだと思います。
良い交渉のイメージをじゅうぶんに膨らめてから、本番の交渉に備えてくださいね。
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