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不動産広告で学ぶ物件審美眼

住宅の購入は、まず不動産広告から始まる、と言っても過言ではないでしょう。
そこで今回は、不動産広告を見る時のポイントについてまとめてみようと思います。

Point.1 価格

まずは、価格です。すでに資金計画も済み、無理なく返せるローンはこれくらい、といった試算が済んでいるお客様なら、その予算に合った値段に注目するのも悪くありません。しかし、まだ具体的に住みたいエリアや間取りのイメージもないうちから、価格の安さにだけ目を奪われ、フラフラと現地見学会やオープンハウスに向かってしまうのは危険です。

なぜなら、ごく一部とは言え、誇大広告を出す業者もゼロではありません。また、一般の人が土地や建物の履歴を調査することは難しいので、格安物件が、実は過去に事件があった物件だった、という可能性もあるのです。

十分な資金計画とプランなしに業者のふところに飛び込んでいってしまうと、「これなら賃貸並の支払いで買えるから絶対お得ですよ」などという営業トークに乗せられ、将来暮らしたい土地への明確なイメージ作りもないまま、事もあろうに訳あり物件を衝動買い…、という事態にもなりかねないのです。

反対に、資金計画や家族会議と並行して、毎日の広告をゆっくりと見比べ、「このエリアでこの広さなら買いかもしれない」とか、「確かに安いけど、生活環境としては不向きだなあ」という風に、冷静に判断できるようになればしめたものです。日ごろから希望エリア外の広告にも積極的に目を通して、時には予行演習がてら新築の建売やマンションなども見て歩いてください。
だんだん目が肥えて相場感も身につくはずです。

また、「同じエリアで同じくらいの広さなのに、どうしてこっちの物件はこんなに安いの?」といった疑問は、あくまでお客様ご自身が不審に思って業者にぶつけるものです。不動の価値を持つはずの不動産物件が安い時は、それなりの理由があります。

つまり、安い=価格を下げる理由が何かある、ということです。お客様から質問も受けてもなお事実を隠すのは規約違反ですが、聞かれてもいない段階に業者が進んで言うことはない、と思っていた方がいいでしょう。

物件の環境も裏側もすべて調査、開示した上で、「それでも買いますか?」とお客様に問いかけるのが本当の仲介業者です。ただし、そうでない業者が一部存在する以上、当社としては、皆様に「広告の見方、業者の選び方を勉強してください」としか申し上げようがないのです。

もちろん、あらかじめ資金計画をしっかりして、「ぎりぎり自分たちはここまでなら払える」と自信を持って言える準備をしておくことも、広告の見方を覚えるのと同じくらい大切です。
これができている人なら、数十万の値引きをエサに「早いもの勝ち」とせかされて成約してしまう、ということはないはずですから。

Point.2 広告を見極める!

さて、次のポイントは、信用できる広告とそうでない広告を見極めることです。
不動産広告も、他業種の広告同様、事実と異なる宣伝文句を使用することは禁止されています。そして、賃借売買に特殊な資格を要する不動産業務だからこそ、そこに加えて更に厳格な決まりがあります。
「虚偽広告」「誇大広告」の禁止が、それです。

「虚偽広告」とは、実際は家を建てられない土地なのに、あたかも建築可能であるかのように表現するなど、明らかに嘘を書いている広告。また、実際に存在しない物件を掲載して、その土地に興味を持って連絡してきたお客様に、「その物件はもう売れてしまいました。もっといい物件が他にあります」
と、セールスをするための「おとり広告」も、これにあたります。

そして「誇大広告」とは、どこにでもあるありふれた中古一戸建てを「希少物件」と表現したり、駅までどう頑張っても20分かかるのに「徒歩10分」「○○駅至近」等とうたったりする広告のことです。
ケースによっては「お買い得」「早いもの勝ち」といった表現も「誇大広告」扱いになるので、誠実な業者は、そういった言葉を広告で使うことはありません。

とはいえ、いろいろな業者の信用度まで、お客様ご自身が判断できるようになるには、何年もかかってしまうと思います。

そこで、簡単にそれらを見極める方法をお教えします。

それは、
「うまい話はない」
という誰もが知っている指針に従う、ということです。

皆様ご自身が売り主になった時のことを考えてみてください。
例えば4000万円で売れる物件を3000万円や2500万円で売ったりするでしょうか? 売らないはずです。相場より安い物は、絶対にありません。安く見える物件は架空のオトリ広告、あるいは重大な欠陥を持つもので、安いにはそれなりの理由があるのです。

消費者としては、このことをよく認識して、その上で広告を上手に利用する必要があります。広告とは、消費者がより良くより安い商品を選択するきっかけを与えてくれるだけのもので、それをもとに他の商品と比較検討してはじめて、自分の満足する買い物ができる、というわけなのです。

特に不動産は個々の物件それぞれに特色が強く、広告だけで判断できるところは少ないものです。現物を見ない限り、その良し悪しは決して判断できません。また、現物にあらわれていない過去や、現地だけでは知り得ない隠れたトラブルが存在するのも、不動産物件なのです。

不動産に、格安品、掘出物はありません。
怪しい広告には、手を出さないように気を付けてくださいね。



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