価格優先の物件探しは不動産獲得の王道にあらず
さて、ここで問題です。 「条件にぴったりで、是非買いたい! でも価格が高すぎて…」 という物件と、 「この値段なら買えるけど…、どうもこれだ、っていう感じじゃないんだよね」 という物件があったとします。
これから何十年も暮らしていくことを考えた時、お客様がご購入に向けてトライすべきはどちらの物件でしょう?
価格が安いから、という理由だけで物件を購入するなんて、大きな間違いです。建物自体の価格は、年数と共に間違いなく下がります。そうなると「安かった」物件は更にその価値を落とします。 他にもどこか気に入るような部分があったなら別ですが、そうでなかったとすると、もうその物件には一つの取り柄もないということになってしまうのです。 まさにそれが、「価格優先の物件探し」の落とし穴なのです。
日当り、立地条件、建物の築年数や環境、間口の広さ、交通の便など。 こうした様々な条件は、ご購入いただいてから何十年もの間、毎日恩恵に授かることができ、なおかつ簡単には改善できない部分でもあります。
日当たりの良い高い土地と、日当たりの悪い安い土地があったとしましょう。 日当たりの悪い安い土地は、何十年経っても日当たりの良い土地に変身することはありません。しかし日当たりの良い高い土地の方には、わずかですが価格交渉の余地がありますし、今後何十年間にもわたって変わらぬ「日照」という価値もついてくるのです。
もちろん価格交渉にも常識的な範囲というものはありますが、手の届きそうな範囲であったなら、価格交渉もご検討の際の視野に入れてみてください。
「もしも価格交渉に成功したら、こんないい物件は他に絶対ない」
と思えるような物件をこそ、ご購入いただくべきなのです。
初めから価格優先で物件探しをして、予算内の物件しか見ないとしたら、取り返しのつかない大きな損をしていることになります。 物件探しを始める前にまず資金計画をし、物件を探す時は希望の条件で探し、気に入った物件が予算オーバーの場合は、価格交渉で予算内に収められるかどうかを検討する。 価格交渉に臨む際は購入の意思を明確にし、手付金の額や契約予定日などを具体的に書面にして申し込む…。それでダメだったら、無理せず次の物件を探す…。 最も後悔のない物件にたどり着くための最短コースが、これなのです。
値段が安かったから、という理由も悪くはありませんが、できれば、 「この物件の○○な部分が気に入ったし、値段も予算に合っていたから」 という理由でお買いあげいただきたいと思います。
ぜひとも、ただ「安い!」というだけの物件を、焦ってご契約されませんように!
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